前日(10月3日)に公表された、主要M&A・資本業務提携のニュースをまとめました。
本日は、製造・印刷・IT・物流など幅広い業種での買収・提携が発表され、引き続き中堅企業による戦略的M&Aが活発な一日となりました。


🏭 日本創発グループ、鈴木松風堂を連結子会社化

  • 買手:株式会社日本創発グループ(東証スタンダード)
  • 売手:株式会社鈴木松風堂(京都府/紙製パッケージ製造)
  • 内容:株式取得により連結子会社化
  • 目的:伝統的紙器加工技術とデザイン・印刷ソリューションの融合
  • 背景:日経印刷などグループ会社の製造機能と統合することで、製品開発力と受注力の強化を狙う。
  • 出典日本創発グループIRニュース(PR TIMES)

💻 かんざし、Streaming Houseと資本業務提携

  • 当事者:株式会社かんざし(宿泊業DXサービス)/株式会社Streaming House(動画マーケティング支援)
  • 内容:資本提携・共同事業開発契約の締結
  • 狙い:旅行・宿泊業向けの「動画×販促」領域の共同展開
  • 出典かんざし公式リリース(PR TIMES)

🚚 日本郵船、JPプロパティーズ株式を日本郵政不動産へ譲渡

  • 売手:日本郵船株式会社
  • 買手:日本郵政不動産株式会社
  • 内容:グループ再編の一環として、物流・不動産開発子会社の全株式を譲渡
  • 狙い:港湾開発・不動産運用の集中化と資産効率化
  • 出典日本郵船IRニュース

⚙️ ユニチカ、セーレンへの事業譲渡スキームを一部変更

  • 当事者:ユニチカ株式会社/セーレン株式会社
  • 内容:共同新設分割方式の一部見直し(譲渡スキーム変更)
  • 背景:ファブリック事業の譲渡に関する統合作業の円滑化
  • 出典ユニチカIRニュース

🤝 ユー・エス・イー、ソデックと株式譲渡契約を締結

  • 当事者:株式会社ユー・エス・イー(SI事業)/株式会社ソデック(制御システム開発)
  • 内容:株式譲渡契約+業務提携
  • 狙い:組込み系・製造業システム開発領域の強化
  • 出典PR TIMES リリース

関根のコメント

この日は「100%買収」よりも「資本提携」「持分譲渡」など、柔軟なアライアンス型M&Aが目立ちました。
特に、日本創発グループによる鈴木松風堂の買収は、デザインと製造の融合という“ものづくり型PMI”の好例です。
一方で、IT系ではユー・エス・イーとソデックのように、技術補完型の提携が再び活発化しています。
金利上昇局面では、フル買収より「協業→出資→統合」という段階戦略が主流になりつつあります。
経営リスクを分散しながら相互補完できる提携スキームをどう描くかが、これからのM&A実務の肝になるでしょう。

──こうした段階的なM&A戦略や、PMI設計の進め方についてのご相談は、ぜひ関根までお寄せください。


#M&Aニュース #日本企業M&A #資本業務提携 #事業承継 #関根匠コメント