2025年に入り、物流業界のM&Aは明らかに“質”が変わってきました。
これまでのように「規模拡大」や「他社吸収」を狙うM&Aではなく、
グループ再編・業務分担の見直し・社内M&A(身内同士の再設計)が中心になっています。
💡「統合」から「最適化」へ
八潮運輸のように、複数の関連会社を一社に統合するケースが増えています。
これは、単なるスリム化ではなく、“ドライバー採用・労務・整備・営業”を一体化し、現場対応力を高める再設計型M&Aです。
現場に根ざした経営を再構築しなければ、少子高齢化と人材不足の波を乗り切れないという危機感が背景にあります。
⚙️ PMIの本質は“再現性のある統合”
僕がPMI(統合プロセス)を支援する中で感じるのは、
「買った後に何を変えないか」を決めることの重要性です。
物流会社のように現場力が価値の源泉である業種では、
経営統合よりも“文化の融合”と“業務導線の整理”が成功の鍵になります。
🔍 次に来るのは「ネットワーク連携型M&A」
中堅企業同士がグループを組み、エリア分担で業務を補完する――
そんな**「緩やかな統合」**が2026年の物流業界を動かすテーマになるでしょう。
M&Aはもはや「会社を買う」ことではなく、
“どう繋げるか”を設計する経営戦略に変わりつつあります。
──物流・製造・建設など、労働集約型ビジネスでのM&Aを検討中の方は、
統合後の人・組織・現場のデザインから一緒に考えていきましょう。